輪島塗と生きる

堅牢さと優美さを兼ね備えた 一生ものの漆器

Study yet elegant, a lifelong lacquerware

堅牢、優美な漆器 輪島塗。
その工程は100以上に及び、完成までに1年以上かかることもあります。
独特の「塗師屋文化」と「高度な技術の伝承」により世にその名を広めた輪島塗の歴史は遥か江戸時代にさかのぼります。
輪島は日本海に面した能登半島の先端にある人口3万人足らずの小さな町ですが、原料である漆の木とケヤキ、アテなどの木地が豊富であったこと事に加え、数多くの行商人、職人、そしてお客様により磨かれてきたことが今日まで続く輪島塗の発展を支えてきました。 塗師屋が自ら全国に行商にでるのが輪島の特徴であるいわゆる「塗師文化」であり ※塗師屋とは漆器の企画・製造・販売までを取りまとめる人や家業。漆のプロヂューサーのような役目。
輪島塗の高い技術は「年季明け」と呼ばれる従弟制により受け継がれています。 塗師屋がある商品を作ろうとすると、まずは木地師に木地の制作依頼をします。
その後、堅牢な輪島塗の基礎となる下地塗、研ぎ、上塗り・・・・といくつもの工程を経て蒔絵や沈金などの華麗な加飾が施され塗師屋のもとに戻りお客様の手へと届きます。
各工程において高い技術を習得した職人たちの手から手へ渡り、輪島全体が一つの工房のように結びついているのです。
また、忘れてはならない輪島塗の特徴があります。 それは、修理が可能だということです。 修理をすることにより、何代も受け継いでいくことができます。美術品としてはもちろん日用品として気軽に使っていただきながら、代々受け継ぐことができる芸術品であることも是非知っていただければと思います。
 輪島塗とは、長年受け継がれてきた文化と、漆・地の粉などの自然が生み出す命が吹き込まれた日本人の心ともいえるのではないでしょうか。

STORY

輪島を知る、輪島塗を知る物語

美が生れる場所 輪島 箱瀬工房

能登空港から車で30分。美しい田園風景に囲まれたのどかな集落にたたずむ箱瀬工房。 形、色、手触り、加飾、すべてが調和し美しく完成する作品たち。 できるだけ分業はせず、自ら図案を起こし制作に携わることで、 輪島の技術を取り

Read More »

技法② 曲輪造と籃胎

漆塗りをするためには素材を加工し器物(形)にする必要があります。 その器物(形)を素地といいます。 その素材に木材を使った指物・挽物・刳物・曲輪・巻き上げなどの技法を使った木胎があります。 先生の代表作品の多くは麻布等の

Read More »

技法① 髹漆(きゅうしつ)

髹漆とは素地に麻布を貼り、 篦(へら)で下地を6、7回付け、砥石、木炭で研ぎ、精製した漆を刷毛で4、5回塗り仕上げる技法。 輪島塗は、下地付、地研ぎ、中塗、中塗研ぎ、上塗、 呂色と完全に分業制で、仕上げは呂色と塗立(花塗

Read More »

【髹漆の人間国宝】小森邦衞先生

人間国宝(重要無形文化財)・小森邦衞先生のきゅう漆。 その両手から作り出される心中の美を表現する漆塗りの高度な技術。 その作品たちは、素地の造形、下地、上塗りという、きゅう漆の全行程を一貫して行なうことで造られていく。

Read More »

【輪島塗について】下地作業

「本堅地」と呼ばれる伝統的な下地技法。ここにこだわりがあるのが輪島塗の特徴です。 特徴的な下地に「布着せ」と「地の粉」があります。 ・布着せ・・・破損しやすい所に布を漆で貼り付ける。   ・地の粉・・・地元珪藻

Read More »

会員ログイン

会員登録をされていない方はこちら

会員登録して頂くと、新作販売や特別販売の案内をお送りいたします。(入会費・年会費無料)