技法② 曲輪造と籃胎

漆塗りをするためには素材を加工し器物(形)にする必要があります。
その器物(形)を素地といいます。

その素材に木材を使った指物・挽物・刳物・曲輪・巻き上げなどの技法を使った木胎があります。

先生の代表作品の多くは麻布等の布を使った「脱乾漆」という素地や、

桧、ヒバ、アテなどを柾目割りにし柾目に沿って木材を輪状にまるめて積み上げる、「曲輪造」。

竹を細かく裂いて表皮を剥ぎ、それを編んで器胎とする「籃胎」の技法によって素地が作られます。

代表作品の一つである《曲輪造籃胎喰籠》は、曲輪と籃胎を組み合わせ、

あえて漆を薄く仕上げ、編み目を作品の表情とした美しく品格溢れる作品です。

材料・技法・表情を駆使した厳しく端正でありながらも、手触りの柔らかさが感じられます。

(写真:《曲輪造籃胎喰籠》2006年7月22日北國新聞掲載より)

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